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ごねんざんしょうじょうじ護念山證誠寺

四季折々の花の咲くお寺として親しまれている高輪の證誠寺。バス道を一歩入ると、季節によって梅、桃、八重桜、牡丹、つつじ、紫陽花といった、季節の花々が出迎えてくれる。

「来た人が楽しくなるようなお寺にしたい」という第30代住職の「おもてなし」のひとつだ。

本堂では先々代の住職が東京大空襲から守り抜いた阿弥陀如来像と初代・了永の木像が安置され、来る人をあたたかく見守ってくれる。

令和3(2021年)に開基800年を迎える證誠寺は、時代と環境の変化にあわせて個人や夫婦でも入ることが出来る合同納骨堂を建設したり、タイ式ヨガ教室を開講するなど、新たな事を試みつつ、長き伝統を守り続けている。

歴史

證誠寺の建立は鎌倉時代の承久3(1221)年。初代の了永は、源氏の正統・土岐氏の出身で美濃国を領したが、比叡山に上り、最初は天台宗の僧侶となったという。

嘉禄年間(1225年ごろ)、関東に教化に来られた親鸞聖人と出会った了永は、大いに感銘を受け、直弟子となって浄土真宗に改宗した。

創建時は常楽寺と号したが、「関ヶ原の戦い」の際に徳川家康公に寄進を「證誠寺」の名で行ったと記録に残っており、遅くとも慶長年間には現在の寺号となっていたとみられる。

当初、現在の桜田門の警視庁のあたりにあったが、江戸時代になり、慶長17(1612)年に江戸城の近くに大名屋敷を作るということで、現在の虎ノ門周辺に移り、承応元(1652)年には現在の高輪に移った。江戸の入口である「大木戸」があり、有事には防衛上の要衝とするため、この地に寺社を集めたからだという。

かつては境内に稲荷大明神も祀られ、幕府より3000坪の拝領地を授かっていたが、明治時代になって、神仏分離のために境内の3分の2を国に寄進し、現在の広さとなる。昭和20(1945)年5月24日、東京大空襲で、本堂、山門、庫裏など全て焼失。ただ、先々代の住職が御本尊の阿弥陀如来像と、開基了永の自作像の頭部は墓石の下に逃して戦火を逃れた。

 

本堂は昭和37(1962)年、客殿は昭和52(1977)年に再建、鐘撞堂は平成24(2012)年になって再建が実現した。令和3年(2021年)で開基800年を数え、現住職で第30代となる。

住職インタビュー

「立派な僧侶」にならなければと悩んでいた青春時代

私は昭和40年、東京オリンピックの年の生まれで、ちょうど朝の6時に生まれたので、朝のお勤めのときに読む「正信念仏偈」から名をとって、「正信」(まさのぶ)と名付けられました。

「お寺の子」として生まれたのですが、人前で喋るのは得意ではないし、果たして僧侶としてやっていけるのだろうかと若い頃は悩みました。その後、高校生の時に得度をしました。得度の際は剃髪するのですが、やはり抵抗がありましたね。高校1年の時は学校の臨海学校と重なって、得度が受けられず、結局高校2年の7月下旬に得度を受けました。二学期の始業式の日までに髪が元通りに伸びなくて、学校で友だちにからかわれたのを覚えています。

その後、京都の龍谷大学に入りました。みんな「お寺の子」だったので、「こんなにお寺の子っているんだ」と驚くと同時に、「そんなに特別なことではないんだ」と感じました。それまで「立派な名僧」にならなくてはいけないんだと思っていたので不安だったのですが、「ご縁あって29代も続いてきたお寺に生まれたのだから、僧侶として、自分に出来ることを出来る範囲でやっていけばいいんだ」と考え、僧侶として生きる覚悟もでき、大学を出てすぐにお寺に入りました。

 

趣味はツーリングのアクティブ派

趣味は、バイクに乗ることですね。子どものころから自転車が好きで、中学生の頃に相模湖にサイクリングに行った時、すれ違ったバイクの人がピースサインをしてくれて、それが格好良くてね……。それ以来、バイクに憧れるようになり、高校で二輪車の免許を取りました。今でもバイクや車が好きで、もしも僧侶になっていなければ、自動車整備などの仕事をしていたかもしれませんね。ご門徒さんの中にもライダーの方が何人かいらっしゃって、機会があればツーリングに行けたらいいなと思っています。

葬儀、法事・法要

葬儀では、ご家族の悲しみに、自身も声が詰まりそうになることもあるという住職。ご家族の辛さを考えつつも、新たな旅立ちの場として、少しでもご家族のお気持ちに寄り添い、寂しさを乗り越えられるよう常に心を配る。

門徒の方の葬儀や法事には、関東圏だけでなく、中部や関西といった遠方でも、要望があれば赴くことがあるという。

また、他宗派の方や、遠方の実家につきあいのある寺がある場合は、事情をよく聞いた上で、お勤めするということもある。

住職は、「法要や法事の際だけお寺に来るのではなく、ご門徒さんご自身も、朝夕に10分間ずつでも、お仏壇で声をだしてお勤めをしていただくと、心配事がある時など、心が落ち着くので、おすすめしたい」という。とはいえ、やはり生活の中でなかなか出来ない方も多いので、お寺に来た時には、気持ちが整うようなお勤めを心がけている。

また、和んで帰れるようなお寺にしたいと、四季折々の花が咲いているように境内の手入れをしたり、お参りにきた子どもにお菓子を渡して「お寺に行ったら楽しいことがあるんだ」と思ってもらえるよう努力を続けている。

お墓

本堂の裏手に墓地があるが、広さに限りがあり、令和元年6月の現在、新たなお墓の募集をしていない。

しかし、多様化する家族状況にともない、これまでの家単位の墓ではなく、個人墓・夫婦墓といったさまざまな希望に応えられる納骨堂(合同墓)を建立している。

・合同墓

・宗派不問

・冥加金 200,000円以上

・年間管理費 無料

イベント情報

タイ式ヨガ教室(随時)

タイ式のヨガは、自分で自分の身体を整えていく、どんな人でも身体にある歪みを直していく整体のようなもので、身体のバランスを整えて、心と体を調子よくするという意味でも、私の想いと一致する、と住職。

除夜会(鐘撞き) (12月31日  23時30分 講話  23時50分~翌1時 鐘撞き)

第二次世界大戦の山の手空襲で焼失した鐘撞堂が、平成24年に再建が叶って以来、大晦日の除夜の鐘の鐘撞きをおこなっている。「除夜の鐘」は自分の心を整理して前向きになるためのイベントなので、門徒であるかどうかに関係なく、若い人たちも多く訪れている。(予約不要)

寺院情報

寺名(ふりがな) 護念山證誠寺 (ごねんざんしょうじょうじ)
住職 土岐正信
郵便番号 108-0074
住所 東京都港区高輪2-2-18
電話番号 03-3441-4009
FAX番号 03-3441-4021
ホームページ https://shojoji.org/
交通

【電車】

都営浅草線「泉岳寺駅」下車A2出口 徒歩10分

都営三田線・東京メトロ南北線「白金高輪駅」下車1出口 徒歩5分

(注意)高輪コミュニティセンターの5階から出てください。

【バス】

JR品川駅より都バス「目黒駅行き」に乗車、「高輪警察前」バス停に下車、徒歩5分

JR田町駅より都バス「五反田行き」に乗車、「高輪二丁目」バス停下車すぐ

JR目黒駅より都バス「品川車庫行き」または「大井競馬場行」に乗車、「高輪警察署前」バス停で下車、徒歩5分

★2020年より、最寄り駅は「高輪ゲートウェア」 になる予定

 

地図