浄妙寺の起源は貞応2(1223)年。鎌倉時代、北条氏が幕府の執権職を担い始めた頃に始まり、現在までおよそ800年もの長い歴史を紡ぐ寺院である。天正18(1590)年に本願寺より「浄妙寺」の寺号が認められると、江戸時代中期、享保8(1723)年になって現在の地へ移転。
現住職の高祖父にあたる17代住職、信英氏の時に本堂が建て替えられ、その後、代が替わるごとに山門、鐘楼堂と再建。平成10(1998)年には庫裏会館の建立や本堂の大改修が行われ、21代となる現住職、信彰氏に継承された。現在では枯山水を取り入れた庭園を、職人の手を借りながら自らも整備に励んでいる。
また当寺には、本堂に安置されている室町時代の本尊や、庫裏会館の大広間に安置されている徳川家康寄進の本尊、さらには徳川光圀ゆかりの樹木など、価値ある宝物をいくつも所蔵している。