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しうんざん ほんこうじ紫雲山 本光寺

本光寺は八王子西部西八王子に在る。高尾山をはじめ、丘陵や台地などの多様な地形と、約6割も占める緑地を有する豊かな自然が融合した魅力あふれる所である。ゆるやかな坂道を登ると、閑静な住宅地に馴染むように佇む本光寺が見えてくる。出迎えてくれるのは、大変貴重だという湯河原産の御影石に先代の文字が刻まれた寺標。築地本願寺と同じ設計事務所が手がけた本堂の外観は、ごくシンプルで上品な佇まいだ。

「当寺の歴史は浅いですが、幕末の第12代将軍の徳川家慶から拝領された香炉を門徒さんより寄贈していただき、今、現在本堂にて使用しています。また、本願寺派22世大谷光瑞ご門主のご真筆の書があります。」と、二代目住職の田中久遠師は語る。

 

歴史

平安時代、現在の香川県高松市にある紫雲山に建立されていた本光寺が起源。鎌倉時代に、現在の滋賀県彦根市に転移。琵琶湖周辺の寺院は、平安時代からほとんどが天台宗延暦寺系の寺院でした。室町時代に入り、蓮如上人のご教化によって、ほとんどの寺院が本願寺の末寺となりました。

本寺の初代住職(前住職)の田中義雄は彦根市の本光寺で生まれ育ち、昭和の初めに北海道帯広別院や小樽別院にて奉職。1935(昭和10)年、築地別院(現、築地本願寺)の再建とともに、義雄は築地別院に移り、約四十年間築地本願寺に在職。うち十年余りは副輪番を勤める。1975(昭和50)年、現在の地(東京都八王子市)に浄土真宗本願寺派紫雲山本光寺を開基。

現在は、2代目である現住職の法座をはじめ、書道の資格を有する坊守の写経教室、大学でも教壇に立ったことがあり、宗門校の宗教科の教員も勤めている副住職の仏教勉強会(※)などを開催するなど、宗教・宗派問わず多くの方へ扉を開くことにも力を入れている。

※現在定期的な開催はお休み中

住職インタビュー

【住職】田中 久遠(たなか くおん)

 

■尊いご縁で

父は滋賀県彦根市出身、母は三重県菰野市の三重組の正念寺(三好家重臣今村源助義政開基)出身です。

両親は、関西出身ですので、関西弁を聞いて育ちました。ですから、関西出身の方とお話しすると、懐かしく思い、話が弾み親しくなります。関西出身の方たちやご法義の厚い地方出身の方達ともご縁を結んできました。

余談ですが、八王子市は戦国時代から室町時代の名将北条氏照(後北条第三代氏康の三男)の居城、八王子城址、滝山城址があり、最近の山城ブームで注目されています。ここ数年、私も山城に大変興味があり、八王子城址・滝山城址のほかに令和3年には本願寺との縁が深い村上水軍の能島城址に行ったり、全国の山城に登っています。興味のある方は私がご案内します。

 

 

■正しいみ教えを伝えたい

私が子供の頃、前住職は「どの道に進んでもいい」と言っており、特に職業について何も言いませんでした。ですから、私も将来は普通の会社員になろうかと思っていたのですが、私の高校時代は新しい宗教が多数生まれた時代でした。新しい宗教に入信していく同級生らを見て、自らが育った環境にある、伝統仏教、親鸞聖人のみ教えを伝えたいと考えるようになり、僧侶となる道を選びました。

 

築地本願寺での一番の思い出があります。私が5歳の頃、ダライ・ラマ法王14世とそのご親族が中国から亡命することになりました。法王のお兄様はアメリカに亡命することになりましたが、受け入れまでにはかなりの時間が必要でした。そこでチベットから日本の仏教教団に一時的に受け入れてほしいと連絡があったそうです。しかし、なかなか受け入れ先が見つかりませんでした。その話を聞いた当時の築地本願寺輪番である北畠教真輪番は、「もし日本で誰も受け入れなかったら、将来チベットの人々に、日本人は冷たい国民だと思われるかもしれない」と憂慮し、築地本願寺で法王のお兄様を受け入れることになりました。当時築地本願寺にいた前住職が、ご一行の担当責任者になりました。その後、法王のお兄様は何事もなく無事、アメリカに亡命されました。

 

それから年月が経ち、私が東洋大学大学院在学中にダライ・ラマ法王14世が初めて日本にお越しになりました。来日中はさまざまな寺院を訪問され、その中で築地本願寺にもいらっしゃり、本堂の余間で五体投地してお参りされました。。お参りの後、本堂入口で法王とアメリカから会いに来られた法王のお兄様が、前住職と話をする姿を目にしました。お兄様が法王に「お世話になった田中先生です。」と紹介すると、法王は前住職の手が痛くなるほど握り、目に涙を浮かべていました。私はとても感動し、今もその姿を鮮明に覚えています。

 

副住職インタビュー

【副住職】田中 無量(たなか むりょう)

 

■さまざまなかたちで、仏教に触れる機会を

私は親鸞聖人のみ教えや、それに関する七高僧のみ教えなどを研究する傍ら、大学や学校で親鸞聖人のみ教えや仏教・宗教を教えています。本光寺という場所はもちろんなのですが、いろいろなかたちでたくさんの人に仏教に触れてもらいたいという思いがあります。過去に当寺を会場に実施していた「仏教勉強会―勝解ショウゲの会―」も、宗教や宗派は問わずに、どなたにも参加いただけるようにと企画したものでした。現在は忙しくなってしまい、なかなか再開できずにいたのですが、再開できたらと思っております。

葬儀・法事・法要

「命というものは丈夫に見えても脆いもの」ということを、釈尊(しゃくそん)の教えをもとにお話させていただいています。

葬儀は30人、法要は20人規模で可能です。本堂の二階でお食事は可能ですが、お寺のある八王子周辺にはお料理屋さんが多いので、そちらを利用される方が多いです。また法要については、ご自宅、式場、墓地など他会場への出向も対応しています。

お墓

墓所はありませんが、御遺骨の一時預かりのほか、大谷本廟(親鸞聖人の墓所)などへのご納骨のお手伝いをしています。

イベント情報

法座(毎月第2月曜日)

浄土真宗の教えを説いた「解説 礼拝聖典」を元にした、住職による法座です。親鸞聖人の御教義を御門徒のみなさまと広く学び、写経と写仏をいたします。浄土真宗では古来より親しまれている「正信偈」や「阿弥陀経」等も、一緒に味わっております。

仏教勉強会―勝解ショウゲの会―(不定期開催)

当寺の副住職(元龍谷大学非常勤講師・博士〈文学〉)が講師です。専門は真宗学で、龍谷大学にて「北朝仏教における『往生論註』の思想構想の研究」で学位を取得し、曇鸞・道綽・親鸞の思想を主に研究しております。また中央大学で法律学科を専攻していたこともあり、法律学と仏教学に関する研究もしております。教育経験としては、浄土真宗本願寺派の宗門校において、中学生から大学生まで親鸞聖人のみ教えや仏教・宗教などについて教えた経験があります。

本会では、受講される方の宗教・宗派は、問いません。無宗教の方、お仕事をされている方、学生の方、理系の方・文系の方、音楽・芸術関係の方、スポーツ・体育会系の方、福祉・病院・介護関係の方、ボランティア活動の好きな方、定年を迎えられた方など、仏教・浄土真宗にご興味があり、真面目に勉強したい方はぜひご参加ください。

※現在は不定期開催につき、開講についてはお問い合わせください。

法要・お勤め(随時)

  • 元旦会(1月1日)
  • 報恩講および新年会(1月)
  • 春季彼岸会(3月秋分の日前後3日間)
  • 花祭り(4月)
  • 親鸞聖人降誕会(5月)
  • 盂蘭盆会(7月・8月)
  • 秋季彼岸会(9月春分の日前後3日間)
  • 門徒追悼法要(11月)
  • 除夜会(12月31日)

寺院情報

寺名(ふりがな) 紫雲山 本光寺 (しうんざん ほんこうじ)
住職 田中 久遠(たなか くおん)
郵便番号 193-0832
住所 東京都八王子市散田町4-40-10
電話番号 042-664-2196
ホームページ https://honkouji.net
交通

【電車】
京王線 めじろ台駅から徒歩8分
JR中央線 西八王子駅(南口)から徒歩12分
※いずれも駅からの送迎あり。詳しくはお問い合わせを。

駐車場 3台
地図