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いるまふきょうしょ ちょうほうじいるま布教所 超法寺

青々とした茶畑が広がる小道を抜け、住宅街を行くと、いるま布教所 超法寺が見えてくる。2017(平成29)年、狭山茶の主生産地として知られる埼玉県入間市に、いるま布教所 超法寺は開所。以来、朝のお勤めや月に一度の安穏法話会、年中行事を行い、できるだけわかりやすい言葉で阿弥陀様のみ教えをお伝えしている。

近年は、法話会に足をお運びくださる方も徐々に増加。長らく浄土真宗の寺院がなかったこの場所に超法寺ができたことを、さらにより多くの皆さまに知っていただけるよう努めている。

歴史

入間市に、いるま布教所 超法寺が生まれるまでには、さまざまなご縁があった。もともと都市開教に関心を寄せ、どこか適した場所はないかと考えていた住職。ある日の夜、夢の中に阿弥陀様がお出ましくださったという。そして、「漢字の“入る”という字の土地へ」とおっしゃった。朝になって住職は、そんなこともあるだろうかと思いながら、関東で“入る”という字がついた場所を調べると、東京都に「入谷」が、埼玉県に「入間」があることがわかった。「入間ってところを見てこないか」という話が持ち上がったのは、その夢を見た直後のことだ。

住職は不思議な縁を感じ、入間市周辺を一日かけて歩いたという。「市内に多くあるお茶のお店を一つひとつ寄らせていただいて、この土地のお話を伺ったりしました」と住職。そして、住宅と田園風景の広がった土地が、生まれ故郷に似ていることにも縁を感じ、この土地で開所をすることを決め、今に至っている。

住職インタビュー

■どんなご縁も大切に

僕のことを知っている方はいないこの土地で、お寺を開所することになったとき、まずは人として僕を知り、親しんでもらわなくてはならないと考えました。入間市の人口は約15万人。15万人全員にご挨拶をするという気持ちで、日々を過ごそうと決めたのです。ご近所はもちろん、どこでどなたとすれ違っても、挨拶を欠かすことはありません。知らない人から急に「おはようございます」と声をかけられるわけですから、驚いたり、不審な表情を浮かべる方もいます。しかし、1年、2年、3年と経つと状況は少し変わってきますね。挨拶を交わす人たちも増え、超法寺を知ってくださる方も多くなりました。

今は、何事もオンラインやデジタルでできる時代です。だからこそ、互いに直接顔を合わせて言葉を交わす、温度が感じられるということはとても大切なこと。そうすることで、僕という人間について、伝わるものがあると思うのです。ご縁があったから、今日この方とすれ違った。そう考え、どんな縁でも大切にしていきたいと思っています。

 

■お一人お一人の辛さ、悲しみにどう向き合うのか

仏様のみ教えを聞いて、伝え、少しでも皆さまの悲しみや苦しみに寄り添いたい。そんな思いで、朝のお勤めや月に一度の安穏法話会を行っています。

実は、僕にはこんな経験があります。ある日、僕の目の前で愛犬が交通事故にあい、そのまま息絶えてしまったのです。とても可愛がり、愛情を注いでいた愛犬の死は、大変苦しいものでした。今まで元気だった生命が、あっという間に動かなくなる。それがいかに無常なことか、劇的に知りました。それから法話をしながら自分で泣いてしまうような日が3日ほど続き、これではいけないと感じた僕はお休みをもらって京都に向かいました。西本願寺で法話をお聴聞したのです。一週間、毎日聞法会館総会所に座り、法話に耳を傾け、たくさん涙を流しました。そのおかげで僕は立ち直ることができました。

この経験があって、自分に問いかけました。今まで僕は“無常”の本当の意味をわかっていただろうか? 法話をする際、本当に人の心に寄り添えていただろうか。ひとりよがりになってはいなかったか? そして、人はいろいろな思いを抱えてお寺にお越しになり、その場に座っておいでであることを、布教使として決して忘れてはいけないと思うようになりました。超法寺は、小さなお寺です。だからこそ、お一人お一人の辛さ、悲しみにどう寄り添っていくのか。浄土真宗の僧侶として何ができるのか。そのことに向き合っていたいと考えています。

葬儀・法事・法要

「一つ一つの出会いを大切にお葬式や法事に伺っています。初めてのご縁であっても、かしこまることなくお声がけいただけたらと思います」と住職の末田氏。会館、ホール、ご自宅のご仏壇前、墓前、超法寺の本堂など、ご都合に合わせた場所で、法事を承っています。

お墓

墓所はなく、一時的にお骨を預かる預骨を受け付けています。
お墓については、築地本願寺合同墓をご紹介いたしますのでご相談ください。(説明会ご案内、お申し込み代行等)

イベント情報

安穏法話会(毎月第4土曜日午後2時から)

仏教の教えをやさしい言葉でお伝えする法話会です。ご質問などにも、仏様の御教と照らし合わせてお話をしています。法話の後は、参加者の皆様でお茶会をしています。どなたでも来ていただける場ですので、気兼ねなくお越しいただけたらと思います。

寺院情報

寺名(ふりがな) いるま布教所 超法寺 (いるまふきょうしょ ちょうほうじ)
開門時間 9時~16時
住職 末田 雅裕(すえだ まさひろ)
郵便番号 358-0002
住所 埼玉県入間市東町五丁目8-28
電話番号 04-2907-8813
ホームページ https://www.chouhouji.com
交通

【電車】
西武池袋線 武蔵藤沢駅から徒歩18分

【バス(コミュニティバス)】
武蔵藤沢駅から南コースで東町団地下車
※日曜日・年末年始運休

駐車場 3台
地図