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しょうさんじ稱讃寺

2003年4月、東京都足立区に開所した稱讃寺。2005年につくばエクスプレスが開通し徐々に人口が増えるこの地域において、住職の北村信也氏は町会の文化部に所属し、盆踊り等の行事に携わり、町会長を任されて9年目になる。20年経って、地域住民の皆さんには寺院として認知してもらってきたかなぁとのこと。

開所以来、毎月「寺報」を発行したり、コロナ禍からスマートフォンの防犯カメラを利用して、自宅から、出先から、真夜中でも、いつでもどこでも参拝できるシステムを取り入れるなど、ご門徒の皆さまとともに、暮らしの中で阿弥陀さまのお慈悲を味わうことができるようにと、つとめている。

歴史

2003年2月に初法話会を、同年4月に開所式を行い、知人のお寺さんから譲っていただいた六字名号をご安置して、築地本願寺足立布教所をスタート。

「2006年、稱讃寺教会となるとき、当時の築地本願寺ご輪番より、名号本尊にこだわる気持ちは分かるが、教会にするため、組織人として、御絵像を安置してもらいたいとのご助言で、本願寺より御絵像を貸与していただき、ご安置させていただきました。2009年にご本尊入仏式を厳修するのですが、その間、あるご門徒さんより、早くお木仏の阿弥陀さまをお迎えしてほしいとのお声があり、古仏を譲渡してもらうことを探ってみました。門徒総代さんより、新しいお寺だからご本尊も新しくお迎えしたらとご意見くださり、一気にご本尊をお迎えする気運が高まりました。2008年11月15日、築地本願寺報恩講に参拝されたご門徒さんに、当寺でのご本尊の鑿入れ式、ご入仏法要の日程が決まったことを報告いたしました。その翌日、報恩講御満座のお晨朝が終わった時、最初に「早くご本尊をお迎えしたい」とおっしゃられたご門徒さんが往生なさったと伴侶の方(現・門徒総代のお一人)よりご連絡をいただきました。開所から6年、当初は、まだ時期尚早かとも思っていましたが、ご縁あってこうしてこのお寺にご本尊をお迎えできましたことはとてもありがたく、あのお言葉がなければ未だご本尊をお迎えしてなかったのではないか。」とご住職は語る。

住職インタビュー

【住職】北村 信也(きたむらしんや)

 

■阿弥陀様のご本願を、いま再び深く考える

鹿児島の稱讃寺の次男として生まれた私は、将来は僧侶にと、中学生ぐらいまでは考えていました。しかし、その後その気持ちは薄れていき、再び僧侶になることを意識したのは、大学に入学してからのことだったと思います。専攻したのが真宗学科で、クラブは宗教教育部だったことから、実家が浄土真宗の寺院だという友人も多く、私も少しずつ影響を受けていったのだと思います。

それから、大学院で学ぶうちに、私自身も阿弥陀さまのご本願を親鸞聖人をもっと知りたいと思いました。その後、本願寺宗務所に6年奉職し、差別をはじめ、非戦平和等、社会問題への取り組みを知らされました。また築地本願寺にも6年奉職し、法務の意義を知らされました。机上だけでなく、社会とのかかわりの中で、学ぶうちに、あらためて親鸞聖人という方の社会思潮に迎合しない姿勢、また普遍的な教え(浄土真宗のお念仏)に魅了されました。

築地本願寺が「めざせ!100万人門信徒」を掲げたことに賛同して、その一端を担おうとの思いから、都市開教で現在の足立区の場所を拠点に、地域の役員をつとめながら、市民に寄り添い社会地域の福祉に努める「民生委員」の活動を18年続けました。また、ターミナルケアに関わりたいと思い「浄土真宗 東京ビハーラ」の活動に20年間、参画してまいりました。

そうした取り組みに携わり、また住職として過ごす日々の中で、ここ数年は再び阿弥陀さまのご本願について、深く聞思していきたいと思うようになりました。親鸞聖人は、現代の私たちにどのようなことを言わんとしておられるのか。『教行信証』や『歎異抄』をはじめ、ご聖教の真の素晴らしさを私自身は本当に理解しているのか。本当にしっくりと腹に落ちる解釈ができているのか、自分に都合良く解釈しているに過ぎないのではと、反省します。直接、阿弥陀さまのご本願を聞けない、”疑情”しか持ち得てない私は、親鸞聖人をはじめとする浄土真宗のお念仏に帰依された七高僧のお言葉を信じる以外に阿弥陀さまの大きな慈悲と智慧を味わう術はないのでしょう。(唯可信斯高僧説)

 

■毎月寺報を発行、いつでもどこでも参拝システムも導入

布教所を開設する2003年1月から、毎月欠かさず寺報を発行しています。時節や時事、法要行事と組み合わせながら、今このとき私が感じたことなどについて記しています。できるだけわかりやすいよう、読みやすいよう心がけていますが、”難しい”とのコメント(難しくしているのは、私自身が本当は理解していない証なのでしょう)を頂きますが、”楽しみにしている”とのお言葉に励まされ、発行が多少遅れても作成してきたことだけは、”やった感”があり、続けられています。当寺院のウェブサイトからも読んでいただけますので、ご関心のある方は是非開いてみてください。

また、当寺院では、外からの参拝のシステムを導入しました。これはスマートフォンの防犯カメラのアプリによって、リアルタイムにお寺の様子を見ることができるというものです。このシステムを介して、ご参拝が難しいご門徒様も浄土真宗に興味を持たれている方も阿弥陀さまの前で手を合わせることができ、法話会にも参加することが可能になります。なかなかお寺に足を運ぶことが難しいとお思いの方にも、こうしたシステムを利用して、ご本尊に手を合わせていただけたらという思いです。このアプリを取得するには、当寺院のウェブサイトをご覧ください

寺報をお届けするのも、遠隔参拝システムも、その根本には、ご門徒様とともに阿弥陀さまのお慈悲を味わっていく場を、日々の生活のなかでつくりたいという思いがあります。現代の社会を生きる私たちには、ままならないこともたくさんあります。しかし、阿弥陀さまは、私たち誰一人もらすことなく、大切に見守ってくださっています。「南無阿弥陀仏」のお念仏を通してそのことを聞き続ける(相続する)以外にないのかと思います。私自身、真実の教え(浄土真宗のお念仏)についてさらに聞思し、親鸞聖人その方を信じて参りたいと思います。

葬儀、法事・法要

葬儀、法要を行っています。20人ほどの方が一堂に集っていただけます。
また、ご自宅、他式場にも訪問させていただきます。

最初のころ、ある寺院から、葬儀のおつとめに、「みほとけにいだかれて」をうたうようにとのご依頼がありました。おつとめが終わり、葬儀控え室に戻り着替えていたら、参列していた女の子がその歌を口ずさんでいました。以来、それに倣って、葬儀・法要では、必ず法話の後、歌うようにして、仏さまのお心を味わえる機縁となれるようにつとめています。

お墓

墓所はなく、一時的にお骨を預かる預骨を受け付けています。
年間管理費5000円

イベント情報

法話会「のんのん法話会」(毎月16日午後2時~)

住職による法話が中心ですが、お彼岸、永代経、報恩講では、浄土真宗の僧侶の方に出講してもらったり、ときには外部の先生(終末期医療の医師、宗教に関する著書のある大学教授など)をお招きすることもあります。
親鸞聖人のお言葉や阿弥陀さまの大慈悲・大智慧について、共々に味わえたらと思っております。

寺院情報

寺名(ふりがな) 稱讃寺 (しょうさんじ)
住職 北村 信也(きたむらしんや)
郵便番号 121-0075
住所 東京都足立区一ツ家3-5-20
電話番号 03-5242-2025
E-Mail shousanji@festa.ocn.ne.jp
ホームページ https://shousanji.com
交通

《電車》

○つくばエクスプレス「六町駅」下車 徒歩15分

○東武伊勢崎線「五反野駅」下車 徒歩20分

 

《バス》

○千代田線「綾瀬駅」から(所要時間: 約20分)
_東武バス「綾24・竹の塚駅」行きにて「青井六丁目」下車

_東武バス「綾40・花畑団地」行きにて「青井六丁目」下車

_足立コミュニティバス「はるかぜ・西新井駅」行きにて「栗島中学校」下車

 

○竹の塚駅東口から(所要時間: 約20分)

_東武バス「綾24・綾瀬駅」行きにて「青井六丁目」下車

 

○西新井駅から(所要時間: 約15分)

_足立コミュニティバス「はるかぜ・綾瀬駅」行きにて「栗島中学校」下車

 

○花畑団地方面から

_東武バス「綾40・綾瀬駅」行きにて「一ツ家三丁目」下車

駐車場 1台(私道に3台、隣の駐車場が空いていればさらに駐められます)
地図