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じゅこうざん しょうぎょうじ寿光山 正行寺

1937(昭和12)年、都市開教でこの地に正行寺を創設した岩佐行雄師は、仏教・浄土真宗の教えを、1人でも多くの人にとって身近なものになるよう心がけ伝道に励んだ。そのため彼のお経や法話は今も時折、当時を知るご門徒様の口に上るという。また2代目である岩佐哲雄師は、本堂や駐車場、墓地などお寺の形を整えていくことに励んだ。40年以上前から床暖房などの空調設備を完備し、正座でなく椅子でお参りできるよう本堂を設計した。それは、ご門徒のみなさんに心地よくお参りしてもらいたいという願いからであった。3代目の現住職、岩佐准光師も彼らの精神を受け継ぎ、「心地よく仏様と向き合えるお寺」を理念に掲げ、ご門徒様に寄り添う寺院を目指している。

歴史

日本でも有数の人口密度の高いエリアとして知られる東京都 中野に、正行寺が創設されたのが1927(昭和12)年3月のことだ。初代の住職が区内の土地を巡りながら2度の引越しの末この地にたどり着き、以来、移り変わる街の様子を見つめながら正行寺は地域に根付いてきた。2023(令和5)年5月、現住職 岩佐准光氏が3代目の住職となる。
正行寺のご門徒様はもともと、お寺の近隣に住む人が多かったが人口の流入出の激しい土地柄、今では多くのご門徒様が他県へと居を移している。そのため、現在では春季彼岸会法要(3月)、永代経法要(5月)、盂蘭盆会法要(7月)、秋季彼岸会法要(9月)、報恩講法要(11月)の年5回、ご都合に応じてご門徒の皆様にお寺に参っていただく形で法要などを行っている。

住職インタビュー

■抱いていたお寺への違和感がやがて財産に

僕は2代目である父の方針から、お寺の長男としては珍しく、大学を卒業し僧侶養成機関に入るまで、僧侶としての教育をほとんど受けずに育ちました。そのため、お寺の常識や仏教の教えに触れる過程でたくさんの疑問や違和感をもちました。そのことは自らの原風景としてとても大切なものだと思っています。なぜならそれは、当然ご門徒様をはじめ一般の人々の感覚と重なるところが多いと思うからです。
自分がもし幼いときからどっぷりと仏教の世界に浸っていたら、気づくことができなかったであろう違和感に対して敏感であること。またその違和感のもとを探り、「なるほど、仏教や仏教行事にはそのような意味があるのか」「だからこれほど長く人々に受け継がれてきたのか」と、納得がいくまで学ぶことができたことは僕にとって財産となりました。
ですから、今僕が大切にするのは「ご門徒様はこう感じるのではないか、ここが理解しにくいかもしれない」ということを想像しつつ、僧侶として学んできたことをわかりやすくお伝えすることです。それが僕の務めだと感じていますし、「心地よく仏様と向き合えるお寺をめざして」という正行寺のあり方にも繋がっていると考えています。

 

■弱みがあるならルールを学べ

中学、高校、大学とラグビーに汗を流してきました。現役時代の私は、体は大きいが足は絶望的に遅い選手でした。足が遅い人間が試合で勝つにはどうすればいいか。僕が行き着いたのはしっかりとルールを把握するということでした。ルールを逸脱することなく、その範囲のギリギリの中でどうしたら最大限に力を発揮できるかを考え抜いたのです。「弱みがあるなら、ルールを学ばなきゃいけない」、このことは今も僕の人生訓になっています。
僧侶という仕事においてもその教えは活かされているように思います。先程も話しましたが、幼い頃から仏教の英才教育を受けてきた人たちは長く仏教に触れています。しかし、スタートが遅かった僕だからこそ仏教に対し、疑問や違和感を持っている人たちが知りたいだろう、教えの基礎・ベースとなる考えを納得いくまで学ぶことができました。同じように疑問を持つ人に共感しながら、わかりやすく説明することを心がけられます。弱みになりそうなことも、ルール・基礎を積み重ねれば、強みに変えることができる。これはラグビーが僕に教えてくれた大切なことだと思っています。

葬儀、法事・法要

通夜や葬儀のときに特にお話しすることは、何のためにこの儀式をするかということです。
僧侶がお経を読んでいる時に、ただ座っていたらいい。よくわからないけど、儀式をしなければいけないからするのでは、もったいない。亡くなった方からの最後のメッセージを受け取る機会になって欲しい。亡き方への感謝の心、おつかれさまでしたと生涯の労をねぎらう思いを持つこと。この人がいたから私がいたのだという思いで手を合わせていただくことが大切です。そして、このご縁によって仏様の教えに出会わせていただく、そういう機会になっていただけたらと願い、儀式の意味をお伝えしています。

お墓

正行寺墓地は、小金井市(多摩霊園隣)にあります。
一般墓、一時預かり用納骨堂、永代合同墓、永代合葬墓があり、
永代使用や生前申し込み、個人申込なども承っています。ご相談ください。
一般墓70万以上、合同墓55万以上、合葬墓15万以上
年間管理費3000円以上

イベント情報

イベント情報(3月、5月、7月、9月、11月)

3月:春季彼岸会法要
5月:永代経法要
7月:盂蘭盆会法要
9月:秋季彼岸会法要
11月:報恩講法要 などの年中行事を行っています。

常例講座「書きながら学ぶ仏教講座」は現在休止中です。新型コロナウィルスの流行など、
状況を見ながらの開催となります。

寺院情報

寺名(ふりがな) 寿光山 正行寺 (じゅこうざん しょうぎょうじ)
住職 岩佐 准光 いわさじゅんこう
郵便番号 164-0011
住所 東京都中野区中央3-47-4
電話番号 03-3361-1547
FAX番号 03-3361-1535
E-Mail shogyoji.nakano@gmail.com
ホームページ https://shogyoji.jp/
交通

●地下鉄丸の内線・新中野駅下車(鍋屋横町口)徒歩8分
●JR中央線/総武線/地下鉄東西線・中野駅下車(南口)徒歩15分
●バス・「紅葉山公園下」より徒歩2〜3分

駐車場 20台
地図