昭和40年代、自動車産業の発展とともに人口が増えた神奈川県大和市。特に浄土真宗のご御門徒が数多く住む、九州からの移住者が多かったが、大和市には浄土真宗の寺院がないことから、昭和53(1978)年、大和布教所が現在の場所に開設される。その後、平成20(2008)年、高木秀彰氏が継職。平成29(2017)年、御本尊を迎え、非法人寺院 海門寺を設立。令和6(2024)年12月に、橋本覚正氏が住職となり、今に至っている。
神奈川県大和市。引地台公園を目の前にした落ち着いた住宅街に海門寺はある。住職を務める橋本覚正氏がこの寺院の先代から住職を継いだのが、令和6(2024)年12月のこと。
これから海門寺をどのようなお寺にしていくのか。都市開教の寺院としての役割を担う海門寺を受け継ぎながら、開かれたお寺をめざす橋本氏。希望に溢れ、笑いのあるお寺づくりをしたいと語る、明るい表情が印象的だ。
昭和40年代、自動車産業の発展とともに人口が増えた神奈川県大和市。特に浄土真宗のご御門徒が数多く住む、九州からの移住者が多かったが、大和市には浄土真宗の寺院がないことから、昭和53(1978)年、大和布教所が現在の場所に開設される。その後、平成20(2008)年、高木秀彰氏が継職。平成29(2017)年、御本尊を迎え、非法人寺院 海門寺を設立。令和6(2024)年12月に、橋本覚正氏が住職となり、今に至っている。
■楽しく、笑いのあるお寺をめざして
私は、兵庫県加古川で寺の次男として生まれました。実家の寺は兄が継ぎ、私は築地本願寺に勤めてきました。私が海門寺の住職になったのは、前住職の高木氏が、以前、私の叔父が住職をしている神奈川県の茅ヶ崎市にある来恩寺にいたご縁から。実は、長らく忘れていたのですが、兄が大学で都市開教について論文を書くためにいくつかのお寺を訪れ、私もいくつかついて行ったのですが、そのひとつが、この海門寺だったという古いご縁もあります。
私が、日頃より大切にしているのは、笑顔の多いお寺であること。叔父である来恩寺の住職がつくった「楽しくなければお寺じゃない」というスローガンに感銘を受けました。一般的にお寺は、お葬式など、悲しい時に行く場所と思われることがありますが、決してそうではありません。楽しい思いもまたお寺でしていただきたいという思いがあります。
もう一人、私が影響を受けた人物がいます。私は、学生時代、「本願寺 伝道院」という法話のための学校に通っておりました。そこでは、法話についてさまざまなことを学ぶのですが、そこでの講師の一人、宏林晃信(ひろばやし こうしん)先生の法話が好きでした。宏林先生は、大変面白いお話をされる方で、法話には教えとともに必ず笑いがありました。残念ながら先生はお亡くなりになりましたが、私も先生のようになりたいと学び続け、今でもご門徒の皆さんに笑っていただける法話になるよう努めています。
■ご門徒様との交流を大切に
ご門徒の皆さんとは、月に1度の常例法座と、月々お届けしている『海門寺新聞』が大切な交流の機会です。
常例法座では、8月はお盆、9月はお彼岸など、その月ごとの行事を行うほか、60分間法話の時間を設けています。毎月のことですので、ネタ探しに困ることもありますが、映画や絵本の一節を紹介しながらお話をし、時には音楽を流して、「この歌詞が素晴らしいのですが」というところからお話を広げるなど、工夫をこらしています。お越しいただくご門徒の皆様は、いつもここぞという時に笑ってくださるので、ありがたいですね(笑)。
また、『海門寺新聞』では、翌月の常例法座のご案内のほかに、み教えに通じるコラムや、知っておくと便利な仏教の知識やしきたりについて解説しています。こちらも月々発行していますので、今月はどうしようかと頭を捻ることもありますが、ご門徒の皆さんとの交流のひとつだと思い、欠かさずお送りするようにしています。
法話や新聞に記す際、何度も私が申し上げるのが「自分のままでいい」ということです。阿弥陀さまは私たちの全てを見抜いてくださっています。阿弥陀さまと同じような生き方はできずとも、少しでも近づくつもりで、人のことを大切に思いながら、心豊かに生きていきましょうとお話しています。
法要には、30人程度集まっていただけます。
ご葬儀や法要に伺う際は、どのような方がご列席か見ながら、子どもがいたら子どもにもわかるよう、大人ばかりであれば、大人の皆さんに届くよう、お越しになっている皆さんに伝わるようお話しています。
毎月1度、常例法座を開催しています。
ときには、橋本住職以外の僧侶による法話もあります。
寺名(ふりがな) | 海門寺 (かいもんじ) |
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住職 | 橋本覚正 はしもとかくしょう |
郵便番号 | 242-0022 |
住所 | 神奈川県大和市柳橋1-20-7 |
電話番号 | 046-263-8604 |
kaimonji.hongwanji@gmail.com | |
交通 | 大和駅から車で5分 |
駐車場 | 3台 |
地図 |