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えんかくさん あんらくじ円覚山 安楽寺

人情ものとして有名な古典落語の名作『芝浜』。安楽寺はこの物語の舞台になった港区芝にある。東京タワーが眼の前に見えるJR浜松町駅を降り、屋形舟が停泊する金杉橋を渡ってしばらく歩くと、安楽寺はすぐそこにある。

匠の技を感じる本堂は温もりを感じる木造造り。本堂に座り、ロウソクの灯りに浮かび上がるきらびやかな阿弥陀如来に手を合わせると心がほっと安らぐのを感じるだろう。

誰でも、ついつい頑張りすぎたり無理をしてしまうことはよくある。しかし常に問題解決ばかり、事実ばかりを追いかけていては次第に疲れてしまう。心の安らぎを保つためにも、心を仏教ベースに切り替えて誰かと語り合うのは非常に意味のあることである。

その大切さをより多くの人々に感じて頂きたいとの思いで、サラリーマンの経験も持つ藤澤住職は様々なイベントを開催する。浄土真宗のみ教えをお伝えする『法話会』、自分と向き合う時間を大切にする『寺ヨガ』、死について語り合う『デスカフェ』、子供たちにいのちのつながりを学んでもらう『スズムシの集い』など・・・初めてお寺に来られる人も歓迎している。

歴史

安楽寺の建立は今から440年ほど前の天正10年(1582年)、『本能寺の変』があった年。
芝は古くは漁村だったらしく、最近築地から豊洲に移転した魚市場も江戸時代には日本橋とこの付近にあった。大きな魚は日本橋の市場、小さな魚は芝の雑魚場(ざこば)市場で扱われたという。幕末にはこの近くの薩摩藩邸で勝海舟と西郷隆盛による江戸城無血開城の会見が行われた。

このような歴史ある町で安楽寺は「浜の安楽寺」と呼ばれ長年親しまれてきた。
明治になると新橋から横浜まで日本初の鉄道が敷かれ、安楽寺のすぐそばを蒸気機関車が走った。今は埋め立てが進み海も遠くなったが、昭和初期にはこの辺りで海苔を干す光景が見られたという。今も近くに船宿があり、屋形船に乗って東京湾のレインボーブリッジやお台場を巡ることができる。

安楽寺の堂宇は大正時代の関東大震災で焼失したが、温もりのある本堂は昭和4年に建てられたもので、昭和20年の東京大空襲の被害を奇跡的に免れることができた。都心では大変貴重な木造作りである。

時代と共に安楽寺の周辺は大都会へと変貌し、徒歩10分前後の駅が6つも点在する。首都高の芝公園ICからも近く、新幹線の東京駅と品川駅、飛行機の場合の羽田空港や成田空港からのアクセスも抜群である。この便利さも、葬儀や法事、墓参りの際に全国各地から親族が集まりやすいと大変好評である。

住職インタビュー

安楽寺は母の実家にあたり、私は小学1年からこのお寺で暮らしています。多くの僧侶がそう思うように、私も大学生の頃までお寺を継ぎたくないと思っていました。しかし就職活動を通じて自分を見つめた時、やはり自分の進むべき道はお寺だと思うに至りました。
しかし、すぐにお寺の世界に入るのでなく広く世の中を見てみたいと思い、いったん一般企業に就職することにしました。

IT業界のエンジニアとして約20年間勤め、いろいろな企業のシステム開発に携わりました。その経験を活かし、築地本願寺のシステム構築に関わらせていただいています。

サラリーマン時代に中間管理職としての苦労、責任ある仕事の失敗などを経験していますので、会社での人間関係や仕事上のお悩みなどについてもお話を伺えると思います。

45歳の時に転機が訪れました。
当時は自死(自殺)者が毎年3万人を超えるという時代でした。世間ではボランティアの方々が個々に対応していましたが、限界があるように感じました。
そこで私は、サラリーマン時代に培ったプロジェクトマネージャーとしてのスキルを活かし、組織的な対策を講じることに少なからずお役に立てるのではないかと思い、自殺対策を行うNPO法人に飛び込みました。そこで3年間、生きることと死ぬことの狭間で悩んでいる方々に寄り添う活動に関わりました。

こうした経歴を経て、2009(平成21)年に安楽寺十七世住職を継職し、現在に至ります。
相手の気持ちに寄り添ってお話をよく聞き、できるだけどんなご要望も受け入れるよう心がけています。どうぞお気軽にご相談ください。

まずは安楽寺にお越しいただき、温もりのある木造の本堂に座って非日常空間を体感してほしいと思います。それが心の安らぎにつながればと願っております。

葬儀、法事・法要

葬儀はご要望に合わせ、安楽寺の本堂、斎場、どちらでも行っている。一都三県で行うことがほとんどだが、依頼があれば遠方にもお参りに行く。

元々近くにお住まいだった方のお葬儀で福島県にお参りに行ったこともある。「どうしても安楽寺さんに勤めてもらいたい」という強いご要望があったそうで、藤澤住職も大変感謝している。

何よりご縁を大切に考える住職はお葬式について、「派手にする必要はないが、親族だけでなく故人と親しかった友人などにも声をかけ、一緒に故人を偲び、しっかりお別れをして、けじめをつけることが大切だと思います」と語る。

年回法要も親族が集まる大切な機会と考え、ゆっくり過ごして頂けるよう、一日にお受けするのは最大2件までとしている。法要後に本堂で親族一同の集合写真を撮り、その場でプリントしてお配りしているが、寺の記録としてもその写真を大切に保管している。法要後のお斎(おとき・お食事)の席で、それまでの法事の写真をお見せすると大変喜ばれる。昔ここでお参りした方々の思い出話にもなり、「親族の絆がより深まるのを感じます。このアルバムは安楽寺の宝物です」と藤澤住職は目を細めて語る。

その他にも、実家のお寺が遠方でお参りできないという方の法事もお受けしている。

お墓

本堂の裏に墓地があり、一般のお墓と墓じまいをされる方用の合祀墓がある。2022年7月、新しいタイプの共同墓「あんのん墓」が完成した。お墓参りの際の線香としきび(樒)はお寺で用意しているが、近隣に花屋がないので、お花は自宅近くなどでご用意頂くようお願いしている

【一般墓】
永代使用冥加金:800,000円以上(1区画 70cm×70cm~)
年間管理料:5,000円~

【共同墓】「あんのん墓」
一定期間(約2~12年程度)骨壺のまま個別安置
使用冥加金:250,000円~(2年間個別安置の場合)、400,000円~(6年間個別安置の場合)
年間管理料:なし

【合祀墓】
一般墓の方が墓じまいされる際の納骨先です
年間管理料:なし

 

イベント情報

定例法話会(毎月第3日曜日 午後2時より)

お寺の入り口の伝道掲示板とホームページに掲載している『月々のことば』をもとに、お釈迦さまのお話や浄土真宗のみ教えにつながる法話を行っている。

デスカフェ(毎月1回、夜7時より(日程はホームページかfacebookで告知))

お茶を飲みながら、死について気軽に、かつ真剣に語り合う。「死は向こうから来るのか?それともこちらから向かうものか?」という少し哲学的な問答が飛び出すことも。日常では死についてじっくり考えたり人と語りあったりする機会はなかなかないが、死について深く考えることは、より良く生きることに繫がる。

スズムシの集い(8月中旬~下旬(日程はホームページかfacebookで告知))

主に小学生以下の子どもを対象に、いのちのつながりを考えてもらうイベント。スズムシの飼い方をお伝えした後、スズムシをお分けしている

寺ヨガ(毎週月曜日 夜7時~他(日程はホームページかfacebookで告知))

ヨガを通じて、自分と向き合う時間を大切にして頂きたいと考えている。「お寺を応援したい」という想いを持ったインストラクターとのご縁で始まった行事。

毎週月曜日の夜7時~他

寺院情報

寺名(ふりがな) 円覚山 安楽寺 (えんかくさん あんらくじ)
住職 藤澤 克己
郵便番号 105-0014
住所 東京都港区芝1-12-18
電話番号 03-3451-1509
E-Mail info@anraku-ji.org
ホームページ http://www.anraku-ji.org/
交通

【電車・モノレール】
JR「浜松町」駅から徒歩8分
JR「田町」駅から徒歩11分
都営地下鉄「大門」駅から徒歩8分
都営地下鉄「三田」駅から徒歩10分
都営地下鉄「芝公園」駅から徒歩7分
新交通ゆりかもめ「日の出」駅から徒歩8分

【車】
首都高「芝公園IC」から950m

駐車場 4台
地図